防火地域に建つ木造耐火構造2階建て住宅・自由設計の間取り 施工事例

ボックス形状の耐火木造住宅

防火地域で地盤も弱い計画地。当初は重量鉄骨3階建の計画案でしたが、 杭工事のコストも嵩むため、耐火木造の2階建に設計を変更して計画案を進めました。
軸組工法の耐火木造は、37mm厚のALC板の上にさらにサイディング を増し張りし、非常にどっしりした建物となります。耐火木造というのは、東京都内の着工数統計でも年に数棟しかないともいわれ、非常に珍しい事例となります。

広いバルコニーとアクセント壁

南方向からの日当たりを重視したため、建物は東西に長いBOX形状となりました。意匠的には、外壁のパラペットを3方立ち上げて片流れ屋根を隠しました。
それだけでは面白みのないシンプルな四角形であるため、2階のバルコニーの4方を囲んでせり出させ、囲われた壁は、レッドシダーの無垢板をダークブラウン色で保護塗装しました。基調となるニチハのフラットウォールのホワイト色にシンプルモダンでありながら個性的なデザインを心がけました。

無垢フローリングの広いLDK

耐火木造の内壁は、石膏ボード2層張り。外壁もALCの上にサイディングを張るため、工房が手掛ける通常の高断熱住宅以上に冬は暖かく夏は凉しい。LDKの床は、無垢の幅広オーク材で素材感のある自然オイル仕上げ。

こだわりのステンレスキッチン

東西に横長に配置されたLDKは約20帖。南側には広いバルコニーと大きな窓。陽の光をたっぷり採りこみます。
奥様のご要望で対面キッチンを配置しました。トーヨーキッチンの商品です。この家は、ダイニングテーブルが団らんの中心。すぐ近くにキッチンを配置して、お料理をされる奥様も常に輪の中心にいられるよう、対面キッチンを気持ちよい南向きに配置しています。キッチン脇の壁には、ヴェネチアのモザイクタイルもお施主様のセレクト。

お施主様も一緒に工事をしました

実はお施主様も建築業に携わる職人さん。同業の方でした。給排水の設備工事を本業とされてましたので、お客様と工房とで一緒に施工をしました。
実際、同じ建築業に携わるお施主様が多いのが工房の家づくり。建築の手間のかけ方、とことん向き合う自由な設計、これらが、同業者のお施主様に自然とご支持をいただいております。今回も心地よい緊張感を感じながら、一緒に創り上げていく喜びを共有できました。

所在地:東京都足立区
竣工:2013年8月
用途・規模・構造:専用住宅・木造・地上2階建
断熱:内断熱/グラスウール
敷地面積、建築面積:敷地面積 167.22㎡、建築面積 78.95㎡
延床面積、各階面積:延床面積 143.86㎡
設計:株式会社工房 一級建築士事務所

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