できる工法はいろいろ

住宅の工法には、木造(軸組工法、金物工法、2×4工法など)、鉄筋コンクリート造(壁式、ラーメン)、鉄骨造(重量、軽量)など様々あり、一般の方は、まず「工法」について、インターネットや本、そして営業マンなどから、いろいろな情報を収集していきます。
工法には、さらに「混構造」など、異なる工法を組み合わせた特殊な手法もあり、一般の方が集めた情報から自分自身で客観的に判断するのは、実際には至難の業です。

どの工法にも必ずあるメリットとデメリット

一般的に建築会社は、手掛ける工法を一つに絞ることで、建材の仕様や設計の手間を少なくし、年間を通じて効率的に建築する経営を目指します。ですので、お客様には自分たちが採用する工法のメリットを説明することに始終します。その工法をお客様にわかってもらえなければ、仕事にならないからです。

工法のメリットのみ比較し、コストで判断する怖さ

工法に関するポジティブな情報だけを与えられ、デメリットが見えにくい。結局、何を信じていいかわからない。これが日本の家づくりの大半の現実です。
鉄筋コンクリート造を施工する会社は、地盤が非常に悪く、計画資金の多くを杭工事に割かねばならいお客様でも、建物の堅牢さを説明し、RCがいかに優れているかを誇ります。2×4を施工する会社は、大きなLDKを求めるのには不向きな工法だとは決して説明をしません。鉄骨造を施工する会社は、高断熱高気密を追究したいお客さんにも、性能を高めにくいデメリットがある鉄骨造をすすめます。
このように、1社1工法のしくみでは、実際にはお客様が抱える建築の計画条件から「最適な解」を提案していないことはよくあります。
堅牢さ、断熱気密、経済性、間取りの自由度など、時には明確な優先順位をつけなければ合理的な判断のつかない建築計画でも、よりよい選択肢の存在を知らずに契約してしまっているお施主様は多いのではないでしょうか。

設計事務所のアプローチで解決する

たとえば、1階を鉄筋コンクリート造にして、上階を木で組むような混構造という手法も、私たちは時に提案いたします。1階がコンクリートなら、土台の白アリ食害もなく、上部構造を木にすることで建物荷重は抑えられ、地盤の負荷も軽減されます。コストも総コンクリート造より抑えられます。
計画は、お客様によって与えられる条件が異なります。扱う工法が多様であるほど、より優れた解決策を見出せる可能性があります。こうした設計施工に関わる合理的な判断は、工務店の弱い側面であり、設計事務所が得意とする柔軟な思考メソッドです。